黒歴史と言語化と数値化

March 23, 2022

こんにちは、たわらです。

数値化するスキル・意識が自分にはなかった、これこそがいまの自分に必要なものだとわかりました。

数値化の鬼――「仕事ができる人」に共通する、たった1つの思考法 | 安藤 広大

この本を読んだ感想です。

もともと数値化にはこだわっていました。大学・大学院では社会統計学を学びました。大規模な社会調査を行い、データを集め、統計ソフトで解析する。 そして数値の関係性を手がかりに仮説を検証し、社会の構造や人々の意識構造を客観的に理解する、そういう営みです。

で、このときは数値こそ大事だと思ってました。数値化できないことは検証できない、よって質的調査のようなインタビューに何の意味があるんだ? とまで思っていました。とても愚かです。

しかしやがて結局のところ社会統計学だって真実にたどり着けないことに気づきます。調査票に回答するのは人間なので正直に回答するかわからないし、階層帰属意識や生活満足度や〇〇意識についての回答だってあくまで主観的なものを数字に表すだけに過ぎません。集めたデータを関係が見えやすいように加工したりすることも可能です。

質的調査も量的調査も真実にたどり着けない、、、言葉も数字も役立たないのか、、、 という突飛で愚かな思考の飛躍をしてしまい、特に数字が嫌いになってしまいました。

そのまま社会人になったので、数値で目標を立てろ、半期の実績をなるべく数字で語れ、と言われても、数字なんていくらでも誤魔化せるじゃないか、なんて思って身が入りませんでした。とても愚かです。

言語化は好きだったので、いまどういう状態なのか、自分はどういう風に考えているのか、などはよく言葉にして思考・内省をし続けていました。これはこれで意味があるものだと思いますが、行動につながらないなという課題を常に感じていました。

現状は理解できた、じゃどうすればいいの?、と。

めぐりめぐってようやく本書で数字の重要性に気づくことができました。本書は、仕事における数字を重要性を語っています。

何がいちばん響いたかというと、数値化することで行動することができることです。

どの数字を高めることができれば仕事は達成できるのか?

この考え方がまったくなかったですね、、、このように考えれば「〇〇件を達成するには〇〇回アポイントが必要で、、、」のように行動レベルまで仕事を分解することができます。

さらにどの数字を追うか、を PDCA で回すという方法が提示されます。いや、全くそのとおりですね、、、社会人1年目に読みたかった本です、、、

また人生において成し遂げたいことを漠然と考えることもあります。例えば起業とか。これも事業を〇〇個作る、年商〇〇万円を目指す、自己資金を〇〇万円貯めるなど数字で目標を設定できます。

また起業するにはどのようなスキルがいくつ必要なのか、その達成はどのような数字を超えればいいのか、というように思考を展開することができます。1日の行動レベルまで分解することができれば、あと行動量を増やすだけです。

成し遂げたいことを分解して、数値目標を設定し、そのためにはどのような数字を追えばいいのか、その数値を超えるための行動まで分解する、このような一連の思考が大事なのですね。

これはいわゆる解像度を上げる、ということに近いと思います。

数字を使うと行動量を増やすことができる、というのが今回の大きな学びでした。

その他、刺さったメモ。

  • 数値化と評価と次のアクションがすべてセットになっていることが大前提
  • 数値化すると失敗を認めることができる。不足している数字を受け入れることができる。
  • 自分の行為をざっくりでも数値化する癖をつける
  • D は何回やったか、何時間やったか、の行動量を計測するべき
  • P の数字につながるものが変数。つながらないものは無視する。
  • やった行動が変数だったのか?目標の数値を上げる行動をした「回数」「時間」を振り返る。これが C。
  • うまく行っているならもっとやる。未達ならやり方を変える。この 2 択だけ。これが A。
  • 変数を見つけ出す過程で最終的に1つの変数にする。何が一番重要なのか?を確認する意識を持つ
  • 他責してしまうのは定数のせいにしている。それは変数ではない、ということを自覚・周知することが必要

(了)